夏でも冷えたら温める
今の体調に応じて「自分なりの薬膳」
夏の食養生は身体の熱を冷ますことが大切ですが、一日中冷房ガンガン効いた部屋にいて冷えきってしまった!という場合はもちろん話は別です。冷えた身体を温めるネギやショウガなどを取り入れましょう。
薬膳の基本はあくまで自分の『いまの体調』に合った『食養生』バランスをととのえることが大切です。
たとえば、高熱や目が充血している、身体に炎症があるようなときに、身体を温める食材を取り入れると、症状はどんどん悪化する一方です。こんなときは身体を冷やす食材が正解なのです。
いまの自分のコンディションに合わせて「自分なりの薬膳」をおすすめします。
冷えているのか、熱をもっているのかは飲み物のでチョイスで判断
自分が生えているか、熱をもっているかを判断するときの物差しとして役立つのが「飲み物のチョイス」
冷たい飲み物が苦手という人は、自覚がなくても、身体が冷えています。そして身体が熱をもっている人は、得てして冷たい飲み物を選んでいます。とくに氷が入った飲み物を好む傾向があります。
また、尿の色も1つの目安になります。透明で量が多い場合は、冷えている傾向。一方黄色くて、量が少ない場合は熱をもっています。
これは鼻水も同様で、サラサラで透明な鼻水は冷え、黄色くて粘った鼻水は熱をもっている証拠です。
身体を温めるか、冷やすのかで食養生は変わってきます。これらを目安に対策をとっていきましょう。
飲み物に氷は入れない!食材は「冷凍」ではなく「冷蔵」まで
日中、外出して炎天下を歩いた後は氷の入った冷たい飲み物を一気飲み!
日本では当たり前の風景ですが、中国に行くとおおむね飲み物に「氷が入っている」ことはないそうです。夏だからといって、体内を過剰に冷やすことは控えるべき、という中医学の考えが浸透しているからです。
身体の熱を冷ますには、まず、寒涼性の食材を取り入れること。そしてメニューも、冷凍ではなく冷蔵のもので。
寒涼性の食材は常温でも、十分に身体の熱を冷ます作用があるので、冷凍になると冷やしすぎ!
例えばキウイやマンゴーのアイスクリームではなく、ゼリーなどをおすすめします。
ベロメーターで体調チェック!赤は熱、白は冷えの証拠
日々の体調チェックに役立つのが「舌を見ること」
中医学では体調、体質を判断するために「舌診」といって舌の状態を診察します。舌を「身体の鏡」とみなし、体調が反映されると考えるからです。あまり自覚がなくても舌を見れば、いまの自分の状態が分かります。いわば舌は体調の「ベロメーター」なのです。
チェックするポイントはおもに色、形です。
まず覚えておきたいのが、「健康ベロ」。薄いピンク色、全体に平らで、口の中におさまりきらない程度の大きさ。これが健康な状態です。
全体的に色が白い場合は「冷えベロ」。冷えている証拠です。
一方、全体的に赤い場合は「熱ベロ」。こちらは熱をもっている証拠です。辛いものを食べすぎたり、お酒を飲みすぎてしまったときになりやすいベロです。
舌の状態は日々変わります。こまめにチェックして、必要な食材を取り入れるようにしましょう!
まとめ
猛暑日が続いているなか、冷房の効いた部屋で身体を冷やしたり、外に出て身体の温度が上がったりと温度変化が激しくなってきてると思います。
体調を考え身体を冷ます食材や、身体を温める食材をうまく取り入れ、体調管理をしながら、この夏を乗りきりたいですね!